Early 1977 Continue ...
洛東UNDERGROUND Had The First Live On Christmas...
めでたくファーストアルバムを発表、大ヒットに結びつけた洛東UNDERGROUNDが次に目指すもの、それはライブであった。正直なところ演奏技術に難のある3人は日ノ岡スタジオに入り浸り念入りなリハーサルを行った(もっともこのスタジオインは早くも次のアルバムに向けて新曲を発表するなどの目的もあったらしい)。そして注目の初ライブは1977年のクリスマス頃に行われることが発表され、チケットは瞬く間に売り切れた。普通なら追加公演の決定が行われるのだが、新作のレコーディング日程が迫っていることを理由に拒否、代わりに実況録音盤を用意、抽選で当たったファンに提供することになった。

公式海賊版「たたりライブ!」のジャケット...幸か不幸か、彼らの下した決定のお陰で私達の手元に貴重な音源が残されることになった。その名も公式海賊版「たたりライブ!」。「君の愛を飛ばそう」のオープニングから「ジャイル・ブレイカー」他のアコースティックセットをはさんで「イン・マイ・ライフ〜アイム・ノット・アフレイド」のエンディング、そしてアンコールの「恋のジェット飛行」まで、ビートルズのライブ盤を彷彿とさせるすさまじい熱狂にも動じず、全然上手くないのだが魂が解き放たれたかのような自由奔放な演奏を聴かせてくれる。



実際にこの演奏を体験することができた限られた人々は本当に幸運だと言わざるをえない。何故なら以降の洛東UNDERGROUNDは基本的な演奏スタイルを変化させていくからだ。パンクの影響によるロック寄りの演奏への変化、拘束を嫌うアドリブ性の高い演奏への変化、そして何より気が向くままの演奏への変化... この最初のライブでは録音に忠実な演奏を懸命に行う彼らの姿が記録されている。ある意味での“初々しさ”が前面に現れる演奏はこの時が最初で最後だったかも。洛東UNDERGROUNDもまたビートルズと同じくレコーディングに力を入れるバンドに変化していくのである。
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