2012
“Thrown Into Confusion” 『支離滅裂』
『支離滅裂』   A.Hashimoto ... Vocals, Electric and Acoustic Guitar
  M.Morioka ... Vocals, Acoustic Guitar, Harp
  M.Johnan ... Bass
  T.Yamaguti ... Vocals, Electric and Acoustic Guitar,
           Keyboard, Rhythm Programming
  
 < Special Thanks To >
  H.Okui ... Sleeve Design

復帰後第10作となった本作は様々な面で脈絡のない得体の知れさをもった仕上がりになっているが、それもそのはず、“支離滅裂”であることをテーマにして制作されたもの。その“支離滅裂”ぶりは曲作りやアレンジに留まらず、その歌や演奏、さらにはお馴染み奥井弘によるジャケット・デザインに至るまで徹底されている。




Hotel Neverland (ホテル・ネバーランド)     Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto
Unbelievin' And Dreamin' (信じられない、夢みたい)
                                Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto
Old Type One (オールド・タイプ・ワン)               Words and Music By T.Yamaguti
Confession De L'amour (愛の告白)                Words and Music By T.Yamaguti
We've Got A Peace Wave (平和の波を我らに)
                       Words By T.Yamaguti and M.Morioka / Music By A.Hashimoto
Housekeeper (ハウスキーパー)                   Words and Music By T.Yamaguti
Nothing Tomorrow (明日なき世界)                 Words and Music By T.Yamaguti
Shanghai Downtown Story (上海下町物語)          Words and Music By A.Hashimoto
Northern Recollections (北の記憶)         Words By T.Yamaguti / Music By M.Johnan
The Murder In The Rue Morgue (モルグ街の殺人)             Music By T.Yamaguti
T.N.T.S. (TNTS)                    Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto
B-Company (B会社)                   Words By T.Yamaguti / Music By M.Morioka
Shooting Star (流れ星)                       Words and Music By A.Hashimoto
No One Knows (誰も知らない)                   Words and Music By A.Hashimoto

思わせぶりなイントロから一気にレゲエ・ビートに展開する「ホテル・ネバーランド」で幕を明けるこの作品集。森岡のハープも軽快なカントリーソング「信じられない、夢みたい」、上南のベースがブラス群と共にスイングするビッグバンド・ジャズ「オールド・タイプ・ワン」、アンニュイな雰囲気が漂うフランス語で歌われるシャンソン?「愛の告白」と一癖も二癖もある楽曲が繰り出される。かと思えば原発問題を織り込んだモダン・ロック「平和の波を我らに」、一転して橋本が主夫生活で苦労した、と内輪ネタ全快のスカ・ナンバー「ハウスキーパー」、哲学的な内容をミュジーク・コンクレート風のサウンドにくるんだ「明日なき世界」と歌の内容も支離滅裂。さらに橋本の現地体験から生まれた無理矢理中華風のメロディをまぶした「上海下町物語」、上南の見た夢がモチーフになっているという上南作AOR風の「北の記憶」、ベンチャーズのテケテケ・ギターサウンドを森岡のエレガット・ギターで再現してみせた「モルグ街の殺人」、定年退職者への応援歌らしいアメリカン・ロック「TNTS」、森岡が書いた堅田サウンドのさらなる新境地、ヒップポップ風の「B会社」... もはややりたい放題以外の何物でもない。しかし素晴らしいギタープレイを中心とした橋本の優れた和風ロック作品「流れ星」、社会への警鐘も包括した同じく橋本作のバラード「誰も知らない」という2曲の名曲でしっかり締めくくりがつけられた驚くべき作品集。いろいろな意味において記念碑的作品として記憶されることは違いないだろう。
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