What is "30th Anniversary Edition" ? |
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原点回帰の復帰後第三弾「バック・トゥ・ザ・プレイス」、さらにミニ作品集「ラジカル・ベイカリー・ツアー」と立て続けに新作をリリース、野心的な活動を続けてきた洛東UNDERGROUND。年が変わり気が付けば今年2007年は彼らが活動を開始してからちょうど30周年にあたっていた...。かくして大多数が注目するなか彼らが送り出したのは、その名も『30周年記念編集盤』。
“なーんだ、昔の録音をかき集めたベスト盤か!”... だがここ数年精力的に活動してきた彼らがそんな程度で茶を濁す訳がない。復帰後ここまで敢えて封印してきたと思われる旧作のセルフカバーに挑戦している他、30年前に書いたものの録音しないままお蔵入りしていた曲の復元、さらに新曲も加えた充実の内容となっている。
実際にはディスク2枚構成でディスク1は30年前の伝説的な作品群をリマスターして収録しているが、これもディスク2収録のセルフカバーと比較して楽しんでもらうためには欠かせない音源。もちろんそれとは独立した形でも若き日の洛東UNDERGROUNDの姿の再確認することができる貴重な記録でもある。
結局のところはまたしても彼ら一流のフェイントがかけられた洛東UNDERGROUNDの記念すべき『30周年記念編集盤』... デザイナー奥井弘がジャケット・デザイン、ライター後藤雄二がライナーノーツを担当するなど、側面からの支援も充実した名盤を心ゆくまでお楽しみいただきたいと思う。
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Contents Of "30th Anniversay Edition" - DISC1 |
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まず伝説的音源を収録したディスク1について収録曲、パーソナル、簡単な曲目紹介を行う。
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1.イン・マイ・ライフ In My Life (Words and Music By A.Hashimoto) |
A.Hashimoto .... Vocal / Electric Guitar M.Morioka .... Backing Vocal / Acoustic Guitar T.Yamaguti .... Backing Vocal / Organ
RUGの記念すべきデビュー・シングル・ナンバー。若干17歳にして早くも「人生において...」と書き、歌う天才・橋本の姿が確認できる不朽の名曲。全てはここから始まったと言っても過言ではない。
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2.君の愛を飛ばそう Fly Your Love - Single Version (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
M.Morioka .... Vocal / Harp A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar T.Yamaguti .... Backing Vocal / Acoustic Guitar
山口作詞、橋本作曲というRUGの基本パターンにおける最初のオリジナル曲。すなわちRUG最初のオリジナルと言い換えることが出来る歴史的作品。尚、この歌詞は何かの授業中に発作的に書かれた。また森岡はこの曲の録音のためにハープを購入した。
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3.貸した傘 Lending Umbrella (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
A.Hashimoto .... Vocal / Electric Guitar (Solo) M.Morioka .... Backing Vocal / Acoustic Guitar T.Yamaguti .... Backing Vocal / Electric Guitar
初期の佳作としてファンの多いナンバー。またこの曲は橋本が初めて本格的なギターソロを手掛けた作品としても有名。ちなみに“Bryan Ferry Said 'This Is Tomorrow'”という歌詞は当時橋本が購入したシングルレコードにヒントを得て書かれた。
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4.マイ・シリー・ラヴ My Silly Love (Words By M.Morioka / Music By T.Yamaguti) |
T.Yamaguti .... Vocal / Acoustic Guitar A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar M.Morioka .... Backing Vocal / Harp
山口が初めて書いたオリジナル曲。また森岡が初めて書いた歌詞。本来橋本が曲をつける予定だったが、橋本が森岡から預かった歌詞をうっかり山口の部屋に忘れたため山口が曲をつけてしまった...。
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5.アメリカの旅 American Journey (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
A.Hashimoto .... Vocal / Electric Guitar (Solo) M.Morioka .... Backing Vocal / Acoustic Guitar T.Yamaguti .... Backing Vocal / Acoustic Guitar
雄大なアメリカを旅するイメージで書かれた作品でアレンジも心なしかウエストコースト風である。尚、山口はこの歌詞を地理の授業中に地図帳を見ながら書いたといわれている(よっていびつながらもちゃんとアメリカを一回りしている)。
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6.もうとり戻せない Couldn't Get It Back (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
A.Hashimoto .... Vocal / Electric Guitar (Solo) M.Morioka .... Backing Vocal / Electric Guitar T.Yamaguti .... Backing Vocal / Piano
初期RUGにおいては圧倒的支持を受ける珠玉の名バラード。淡々とした演奏故に橋本の素晴らしいボーカルとギターが胸を打つ。また“Telephone Box”(公衆電話) や“I put in post”(手紙を投函する) といったレトロな歌詞が時代を感じさせる。
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7.ジャイル・ブレイカー Jail Breaker (Words and Music By M.Morioka) |
M.Morioka .... Vocal / Acoustic Guitar A.Hashimoto .... Electric Guitar T.Yamaguti .... Electric Guitar (Arpeggio)
その唯一無二の作風で当時の音楽界に大きな衝撃を与えた森岡初のオリジナル曲。これ以降森岡の作品は彼の当時の居住地にちなんで“堅田サウンド”と称されることとなった。
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8.太陽がやってくる Sunshine Coming (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
M.Morioka .... Vocal A.Hashimoto .... Backing Vocal / Acoustic Guitar T.Yamaguti .... Backing Vocal / Acoustic Guitar / Clock
彼らの出発点がビートルズであることを強く感じさせる変わったナンバー。森岡のハイトーンのボーカルも印象深いが、途中“輪唱”に挑戦するなど大胆な試みも行っている。
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9.ギブ・ア・リトル・ビット Give A Little Bit (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
A.Hashimoto .... Vocal / Electric Guitar / Pick Case M.Morioka .... Backing Vocal / Harp T.Yamaguti .... Backing Vocal / Recorder / Bass
冷静に聴けば特別なことはやっていないにも関わらず、激しい騒音をバックにポップなナンバーに仕上げた、という画期的な作品。ここでもビートルズの香りが強く感じられる。
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10.恋のジェット飛行 Skyline (Words and Music By T.Yamaguti) |
T.Yamaguti .... Vocal / Electric Guitar (Solo) A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar M.Morioka .... Backing Vocal / Bass
全般的にアコースティックでポップな雰囲気を持つデビュー作品集において唯一エレキ音主体で録音された作品。稚雑なギターソロなどのため一部では“パンク”と囁かれたが、実体は単純明快なロックンロール・ナンバー。
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11.アイム・ノット・アフレイド I'm Not Afraid (For You) (Words and Music By A.Hashimoto) |
A.Hashimoto .... Vocal / Electric Guitar (Solo) M.Morioka .... Backing Vocal / Acoustic Guitar T.Yamaguti .... Backing Vocal / Electric Guitar
作曲、ボーカル、演奏など全てにおいて橋本のさらなる進歩が感じられるデビュー作品集のエンディング・ナンバー。尚、橋本はフリートウッド・マックのライブ映像で見た「アイム・ソー・アフレイド」にインスパイアされこの曲を書いた。
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12.恋するカントリーボーイ Downright Country Boy (Words By A.Hashimoto / Music By T.Yamaguti) |
M.Morioka .... Vocal A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar (Solo) T.Yamaguti .... Vocal / Acoustic Guitar H.Okui .... Tambourine
橋本作詞、山口作曲という珍しいパターンで書かれた作品。森岡に捧げる曲ということでカントリーのアレンジになっており、当時“モロカン”(もろにカントリー) として話題を呼んだ。また橋本がチェット・アトキンス奏法にチャレンジしている点にも注目。
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13.不思議な君 Now I Feel (Words and Music By A.Hashimoto) |
A.Hashimoto .... Vocal / Acoustic Guitar M.Morioka .... Vocal / Mouse Whistle T.Yamaguti .... Vocal / Mouse Whistle
橋本が書いた非常に初期RUGらしいポップな小品。3人が仲良く歌い継いでいくアレンジも微笑ましい。しかし現実にはこの後に森岡の脱退宣言、そしてRUG解散宣言が出されるのである。
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14.不思議の国 Wonderful World (Words and Music By T.Yamaguti) |
T.Yamaguti .... Vocal / Electric Guitar (Solo) / Bass A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar M.Morioka .... Backing Vocal / Acoustic Guitar H.Okui .... Backing Vocal / Tambourine
第二作品集「デイドリーム」のオープニング・ナンバー。バラードからロックへと展開するダイナミックな作品だが、一部ではポール・マッカートニー&ウイングス「ビーナス&マース〜ロック・ショウ」のパクリと非難された。
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15.愛の光と影 Light And Shadow (Words and Music By T.Yamaguti) |
T.Yamaguti .... Vocal / Acoustic Guitar / Piano (Solo) A.Hashimoto .... Electric Guitar S.Kimura .... Acoustic Guitar
もの悲しい曲調が解散を決意したRUGを象徴するかのような暗い作品。この曲に見られるように第二作品集は山口が独走(暴走?)している場面が散見されRUGらしさが希薄だという声が多く聞かれた。
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16.レイン Rain (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
T.Yamaguti .... Vocal / Piano / Bass A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar M.Morioka .... Talking H.Okui .... Tambourine
一時期「雨と共に去りぬ」“Gone With The Rain”と改題された作品。本来ポップな作品なのに大袈裟なアレンジで台無しにした、という批判が集中した作品でもある。尚、この曲では森岡が“語り”で参加している。
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17.恋のピストル The Pistol (Words By A.Hashimoto / Music By T.Yamaguti) |
T.Yamaguti .... Vocal / Electric Guitar (Solo) A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar S.Kimura .... Backing Vocal / Tambourine H.Okui .... Backing Vocal / Percussion
橋本作詞、山口作曲というパターンの作品。しかも橋本が書いた歌詞は“RUG史上最も猥雑な歌詞”として語られるもの。尚、オープニングのカウンティングは木村成吉、途中のパーカッションは奥井弘が担当。
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18.長い髪の少女 Long Haired Girl (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
T.Yamaguti .... Vocal / Acoustic Guitar A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar (Solo) H.Okui .... Tambourine
バランスの悪さを指摘される第二作品集においては健闘している非常にポップなナンバー。橋本が施したギターとコーラスのアレンジが利いている。
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19.僕の心に愛の夢 Dream (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
A.Hashimoto .... Vocal / Electric Guitar (Solo) T.Yamaguti .... Backing Vocal / Acoustic Guitar / Recorder S.Kimura .... Backing Vocal / Acoustic Guitar H.Okui .... Backing Vocal / Tambourine
橋本の優れた作曲センスが光るナンバー。解散目前のRUGにとって有終の美を飾る作品と言っても差し支えないだろう。尚、この曲収録の第二作品集では脱退宣言の森岡が一部の曲しか参加せず、その穴を木村成吉、奥井弘の協力で埋めている。
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20.アイ・ワンダー・アイ・ウォント I Wonder I Want (Words and Music By M.Morioka) |
M.Morioka .... Vocal / Electric Guitar (Solo) A.Hashimoto .... Electric Guitar T.Yamaguti .... Acoustic Guitar H.Okui .... Tambourine
“堅田サウンド”第二弾として話題を集めた作品。前作「ジャイル・ブレイカー」とは一転、疾走感溢れるテンポでパワフルなボーカルが聴かれる。またエキセントリックとも言えるギターソロも森岡自身が担当。
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21.忘れ去られた日々 Everybody Forgets The Days (Words and Music By A.Hashimoto) |
A.Hashimoto .... Vocal / Electric Guitar (Solo) M.Morioka .... Backing Vocal / Electric Guitar T.Yamaguti .... Backing Vocal / Piano / Percussion
第二作品集のフィナーレを飾る大作。さらに進化した橋本の姿が記録されている一方、RUG解散という現実を前にした諦念感がにじみ出すような曲調が印象深い。
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22.哀愁のメロディ Lonely Melody (Music By M.Morioka) |
M.Morioka .... Acoustic Guitar (Solo) T.Yamaguti .... Acoustic Guitar
あの解散宣言から1年半後、再びメンバーが集まりセッションを行った。この素晴らしい曲はその模様に未発表音源を加えた第三作品集「RUG・ザ・ムーヴィー」収録。“堅田サウンド”のさらなる進化形として話題を集めた。
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23.イン・マイ・ライフ2001 In My Life 2001 (Words and Music By A.Hashimoto) |
A.Hashimoto .... Vocal / Electric Guitar M.Morioka .... Backing Vocal / Acoustic Guitar T.Yamaguti .... Backing Vocal / Organ / Piano (Solo) / Strings / Rhythm Programming
新しい世紀を迎え突如リリースされた作品。実体はデビュー・シングル「イン・マイ・ライフ」の音源にオーケストラなどの新しい音をブレンドしただけのもの。それでも一部では再結成か?と大騒ぎになった。ちなみにRUGは解散宣言こそしたものの再結成宣言はしないままいつの間にか3人で活動を再開、継続している...。
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Contents Of "30th Anniversay Edition" - DISC2 |
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続いて30周年を記念して新たに録音されたディスク2について収録曲、パーソナル、簡単な曲目紹介を行う。
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1.イン・マイ・ライフ In My Life - Excellent 2007 Version (Words and Music By A.Hashimoto) |
M.Morioka .... Vocal / Acoustic Guitar A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar (Solo) T.Yamaguti .... Backing Vocal / Acoustic Guitar / Strings / Bass / Rhythm Programming
ディスク2ではまず今まで敢えて避けてきたセルフ・カバーに挑戦、10曲を収録している。当然どの曲を演奏するかが最初の難関となったが、この「イン・マイ・ライフ」は当たり前のように選出された。アレンジも2001年盤の延長の如くストリングスを導入し、格調高いクラシカルな雰囲気を醸し出している。リスナーはそこに30年の歳月を垣間見ることが出来るはずだ。ちなみに次にこの曲がカバーされるのは何年のことだろうか?
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2.君の愛を飛ばそう Fly Your Love - USA Folk Rock Version (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
M.Morioka .... Vocal / Acoustic Guitar / Harp A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar (Solo) T.Yamaguti .... Backing Vocal / Electric Guitar / Organ / Bass / Rhythm Programming
今回のバージョンはオリジナルのシングル・バージョン、アルバム・バージョンと比べて最も演奏が長い。シングルは間奏がハープのみ、アルバムは口笛とハープだったが、今回はカズー、ギター、ハープと繋いでいく。やはりこの曲の場合は元がシンプルであるため、従来の流れから逸脱することは難しかったようだ。
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3.貸した傘 Lending Umbrella - Bossa Nova Version (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
T.Yamaguti .... Vocal / Acoustic Guitar / Bass / Rhythm Programming A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar (Solo) M.Morioka .... Backing Vocal / Acoustic Guitar
今回の録音で橋本が最も苦労したのがこれ。いきなりボサノバで行こう!ということになったのはいいが、一体どういうギターを弾けばいいのか? 結局今回の一連の楽曲の中では一番最後に録音された。だがその甲斐あってメジャー7やマイナー7系のコードに置き換えられたバッキングに乗って素晴らしいギタープレイが展開される。気の抜けたボーカルが唯一の難点。
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4.マイ・シリー・ラヴ My Silly Love - Acappella Version (Words By M.Morioka / Music By T.Yamaguti) |
T.Yamaguti .... Vocal / Chorus (High) A.Hashimoto .... Chorus (High and Low) M.Morioka .... Chorus (Low and Bass)
何と、いきなりアカペラで迫るRUGの面々! 一人2声づつ担当し最終的には6声のボーカルを聞かせる。どうしてアカペラで行くことになったのかは定かではないが、とにかくせーので声を合わせてなどとても出来ない!ということで各自ひとつひとつのパートをバラバラに録音して後でミックス。演奏時間の割に苦労した録音だったようだ。
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5.アメリカの旅 American Journey - Bluegrass Version (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
T.Yamaguti .... Vocal / Fiddle Section / Bass / Rhythm Programming M.Morioka .... Vocal A.Hashimoto .... Backing Vocal / Stargazer
カントリー・ミュージックは昔からRUGのベースにある分野なので何の違和感もなくスムーズな仕上がりとなっている。尚、バッキングのギターがちょっと変わった音(チューニングが微妙にずれたような音?)を出しているが、これは橋本が入手してきた小型ギター(通称:Stargazer)によるもの。
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6.もうとり戻せない Couldn't Get It Back - Mysterious Plastic Version (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
M.Morioka .... Vocal / Electric Guitar A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar (Solo) T.Yamaguti .... Backing Vocal / Acoustic Guitar / Synthesizer / Bass / Rhythm Programming
“セルフ・カバー”と聞いたファンは複雑な心境であったと思う。今の彼らが当時の曲をどのように演奏するのか? 一方下らない演奏だったらどうしよう? 結果として今回の一連のカバーは大胆にアレンジを変えて今の彼らだからこそ出せる雰囲気で勝負した。特に注目されたこの曲もこのアレンジなら文句も少ないだろうと思う。
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7.ジャイル・ブレイカー Jail Breaker - A String Quintet Version (Words and Music By M.Morioka) |
M.Morioka .... Vocal / Acoustic Guitar A.Hashimoto .... Electric Guitar (Solo) T.Yamaguti .... Strings
これもどういうカバーがなされるか注目された一曲だったが、いきなり弦楽五重奏で来るとは... さらにオリジナルにはなかった重いギターソロを加えて、原曲のイメージを崩すことなく、見事に新しいイメージを構築した。
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8.レイン Rain - British Psychedelic Pop Version (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
T.Yamaguti .... Vocal / Clavinet / Sitar / Bass / Rhythm Programming A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar (Solo) M.Morioka .... Backing Vocal / Acoustic Guitar / Talking
ここからの2曲は第二作品集「デイドリーム」より選出。当時のアレンジはELOあたりの影響もあって結構大袈裟なものになっていたが、ここでは原点に立ち戻り英国的なポップロックのイメージで仕上げている。途中挿入される“レイン、レイン”というコーラスも最近のRUGが得意とするパターン。しかし一方では途中の森岡による“語り”は原曲そのままである。
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9.長い髪の少女 Long Haired Girl - Light Soul Version (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
T.Yamaguti .... Vocal / Strings / Sax / Bass / Rhythm Programming A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar M.Morioka .... Backing Vocal / Acoustic Guitar
これはかなりアレンジを変えている。オリジナルは橋本のギターが印象的なウエストコースト・ロック風アレンジだったが、今回は大胆にソウルにチャレンジ。終盤に森岡と山口二人により挿入される“ヤ、ヤ、ヤ”のハーモニーもノスタルジックな印象を残す。
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10.哀愁のメロディ Lonely Melody - A Cote De Seine Version (Music By M.Morioka) |
M.Morioka .... Acoustic Guitar (Solo) A.Hashimoto .... Acoustic Guitar T.Yamaguti .... Accordion / Rhythm Programming
カバーの最後は意表をつく選曲。究極の“堅田サウンド”としてファンの支持も高い森岡のオリジナル「哀愁のメロディ」である。これもオリジナルがシンプルであるため大きく変えられない曲だが、ここではバックにアコーディオンの音色を重ねシャンソン風の雰囲気に仕上げている。それにしてもエコーの利いたギターで奏でられるこのメロディはいつ聴いても素晴らしい。
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11.拝啓NHK殿(フェイント) NHK (Feint) (Music By T.Yamaguti) |
T.Yamaguti .... Spit / Bass / Rhythm Programming A.Hashimoto .... Electric Guitar (Solo) M.Morioka .... Electric Guitar
ここからの5曲は30年前当時書かれたもののそのままお蔵入りになった作品を今改めて録音しようという企画。しかしそれにしても何故この曲が復活したのか? 難色を示す山口を押さえ込んだ森岡が採用を強く主張したと言われている。ちなみにこれはフェイント・バージョンである。
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12.カモン!エヴリバディ C'mon! Everybody (Words and Music By A.Hashimoto) |
T.Yamaguti .... Vocal / Piano / Organ / Bass / Rhythm Programming A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar (Solo) M.Morioka .... Backing Vocal / Acoustic Guitar M.Johnan .... Bass
パワー爆発! ゲストにお馴染みのベーシスト上南雅博を迎え勢い任せに突っ走る。30年前、マイケル・シェンカーのギタープレイに啓示を受けた橋本がUFOをイメージして書いた曲だという。今回の演奏は橋本の素晴らしいギターを堪能できるが、当時ならどんな演奏になっていただろうか?
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13.パーティの唄 Song Of Party (Words and Music By A.Hashimoto) |
M.Morioka .... Vocal / Acoustic Guitar A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar (Solo) T.Yamaguti .... Vocal / Piano / Bass / Rhythm Programming Singing Chickens .... Cock-A-Doodle-Doo
非常にユニークなRUGらしい作品である。だいたい「カモン!エヴリバディ」のような曲とこのような曲を同じレベルで書いてしまう橋本のソングライターとしてのセンスに脱帽である。ちなみにここではギターソロのバックでシンギング・チキンズなる二羽のニワトリが特別ゲストとして登場している。
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14.歩き続けた道 Still Away (Words and Music By A.Hashimoto, M.Morioka and T.Yamaguti) |
M.Morioka .... Vocal / Acoustic Guitar T.Yamaguti .... Vocal / Guitars / Piano / Organ / Strings / Harpsichord / Brass / Bass Section / Rhythm Programming A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar (Solo)
当時RUG解散を記念して?書かれた組曲。美しいバラード、ノー天気なレゲエ、哀愁のフォークソングと三人の個性が端的に表れているのがおもしろい。
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15.拝啓NHK殿 NHK (Words and Music By T.Yamaguti) |
T.Yamaguti .... Vocal and Spit / Bass / Rhythm Programming A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar (Solo) M.Morioka .... Backing Vocal / Electric Guitar
採用が決定してから憂鬱だった、と語る山口はそれでも周到な計画を練り何とか当時の勢いに近い仕上がりを実現した。だが当時は常識もなかったし何も気にしなかったが今はそういったものが邪魔をするので大変だった、とも語っているようだ。こちらはちゃんとボーカルが入るフル・バージョン。当然日本放送協会(NHK)はこの曲をオンエアーしない曲に認定した...。
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16.74歳になっても When We Are 74 (Words By T.Yamaguti and H.Okui / Music By A.Hashimoto and M.Morioka) |
M.Morioka .... Vocal / Acoustic Guitar / Harp A.Hashimoto .... Backing Vocal / Electric Guitar T.Yamaguti .... Vocal / Piano / Brass Section / Bass / Rhythm Programming
ここからの2曲は全くの新曲。この『30周年記念編集盤』を制作するにあたり、まずは記念ソングを!ということで書かれたのがこの曲。山口が奥井弘からもらったメールの文章を一部引用して歌詞に埋め込んだため作詞は二人の連名。また最初は橋本が全面的に曲を付けたが、やはり記念すべき曲だから、と山口が歌詞を書き足しそれに森岡が曲をつけたので作曲も二人の連名となっている。いかにもRUGらしい曲に仕上がっている。
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17.静かなやつを歌わせないで Don't Let Me Sing A Slow Song (Words By T.Yamaguti / Music By A.Hashimoto) |
M.Morioka .... Vocal / Acoustic Guitar A.Hashimoto .... Backing Vocal / Acoustic Guitar (Bottle Neck Solo) T.Yamaguti .... Vocal / Electric Guitar / Piano / Bass / Rhythm Programming M.Johnan .... Bass
いきなり居酒屋のシーンから始まってびっくりするが、基本的には寂しい感じを湛えたカントリーバラード。ここでもベースに上南雅博を迎えているが、演奏自体は静かな雰囲気を醸し出すものである。特に橋本が奏でるアコースティック・ギターによるボトルネックは非常に効果を生んでいる。実際のところ“30周年”とこの曲の関連性は今ひとつよく分からないが、恐らく一杯一杯だった30年前に対し肩の力が抜けた現在、という対比にふさわしい曲・演奏であることが選出理由と思われる。
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Let's Play Tracks Of Album ... |
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History Of 30 Years |
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ここでは結成30周年を迎えたRUGの歴史を簡単にご紹介する。
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◆1977/2/26 |
洛東高校の理科棟にて洛東UNDERGROUNDが結成される。尚、きっかけは橋本と山口が意気投合したためだが、当初は木村成吉に参加を呼びかけたものの断られ、何人かにあたった末、最終的に山口の友人であった森岡の参加が確定した。またバンド名はヴェルベット・アンダーグラウンドをもじって採用したと思われる。
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◆Late 1977 |
なぜかこのバンドは英語で歌詞を書きポップな曲をつけたオリジナルばかり演奏していた。結成した年の秋にそれらを集めたファーストアルバム「洛東UNDERGROUND」をリリースする。カバー2曲を含む全12曲。歴史に名を残した瞬間である。またこの時に橋本の発案で撮影されたジャケット写真は未だにRUGのイメージとなっている。
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◆1977/12 |
年末クリスマスに橋本邸にて初のホームライブを実施する。その名も“たたりライブ”(何がどう祟ったのかは定かではないが...)。これでRUGは順風満帆の一年を終えたのであった。
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◆1978/1/23 |
年が変わりセカンドアルバムの準備に入った矢先、森岡が突如“脱退宣言”を行う。他の二人に衝撃が走った。わずか1年の活動でも“RUG=橋本・森岡・山口”であり他の組み合わせはありえないことが明確だったからである。
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◆1978/2/2 |
結局橋本・山口は相談の上“RUG解散宣言”を行いつつ、セカンドアルバムの制作を継続、「デイドリーム」としてリリースする。森岡も一部参加していたが、不参加のパートは木村成吉、奥井弘の協力を得て録音している。セカンドは音楽的にはファーストを凌いでいるがどこか重く沈んだ空気を包含した作品が多く当時の心境が伺える。
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◆1978/9 |
解散したはずのRUGが“洛東文化祭ライブ”に出現した! しかもリーダーである橋本は不参加で山口と脱退したはずの森岡が、朝岡晴美(ボーカル)、北川洋一(ドラムス)、伏木明男(ベース)、後藤雄二(クラリネット)などの協力を得てステージに立った。高校生であった彼らはこの後受験のため活動を完全凍結する。
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◆1980/3 |
ようやく受験のドタバタが終わり“解散宣言してたけどまた活動してもいいかなあ”みたいな空気が流れ始めていた。しかし好事魔が多し。森岡が東京の学校に進むことになり活動再開は夢と消える。これが最後ということでRUGの3名、木村成吉、奥井弘が山口邸に集結、お別れセッションを実施した(この時の模様は未発表音源とともに編集されサードアルバム「RUG・ザ・ムーヴィー」としてリリースされた)。かくして短かったRUGの歴史はいったん幕を閉じる...。
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◆1990/12/9 |
森岡の結婚式に橋本と山口が出席、久々に3人で演奏を行う。曲目は「君の愛を飛ばそう」「恋するカントリーボーイ」。和気藹々とした当時のままの演奏であった。しかし結局これは一時的な顔合わせに終わってしまう。
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◆2001/1 |
新しい世紀を迎えたところで突然「イン・マイ・ライフ2001」というRUG名義のシングルがリリースされる。基本的にはオリジナルの音源(1977年盤)にストリングスなどを重ね合わせただけで彼らが集結し録音したものではないのだが巷では“再結成か!”と大騒ぎを巻き起こした。しかしこれも突発的な話題止まりとなってしまう。
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◆2002/1/3 |
橋本と山口は1986〜1993年、成吉Communication Club や Seventies の活動で顔を合わせることが多かったが、森岡には1990年の結婚式以来全く会うことがなかったようである。しかし世の中はインターネット時代に突入、ある日森岡からのメールを受けた山口は3人での再会を提案する。かくして2002年、3人は正月に集まり茶飲み話をする。まだこの時点では音楽的な活動の話はなかったが、以降公式サイトの立ち上げ、曲作りの再開(第一弾は911事件をテーマとした「スカイ・ブルー」)、そして復帰第一弾作品集「ワーカーズ」の制作へと変遷していく(その後の活動状況は皆さんもご存知のとおりであろう)。
※だが1978年に出された“解散宣言”はまだ取り消されていないし、復活宣言が行われた形跡もない。それでも彼らは何事もなかったかのように活動を続けている....。
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Making Of "30th Anniversary Edition" - Special Thanks |
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今回の『30周年記念編集盤』の制作にはRUGにゆかりのある面々が総動員で協力してくれている。ここで簡単に紹介するとともにその協力に感謝の意を表したい。
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■Shigeyoshi Kimura |
自身の活動以外にRUGの名セッションマンとしても活躍した彼は残念ながら最新の音源には登場しない。ディスク1収録の30年前の音源のいくつかにおいてバッキング・ボーカルとギターで参加。
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■Hiroshi Okui |
本業がデザイナーである彼は今回“ジャケット・デザイン”という大きな貢献をしてくれた。ファーストアルバムの意匠をベースに再構築して登場したのは歌舞伎役者たち? 誰も思いつかなかった発想を画像化したあたりはさすがである。またディスク1収録の30年前の音源のいくつかにおいてもバッキング・ボーカルとパーカッションで参加。
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■Masahiro Johnan |
一作に1、2曲は参加するのが定番になってきたベーシスト・上南の今回の登場は「カモン!エヴリバディ」と「静かなやつを歌わせないで」の2曲。まったく傾向が異なるこの2曲においてもさすが!と唸らされるプレイを披露してくれている。尚、次回はソングライターとしての協力も噂されており注目である。
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■Yuji Goto |
古くは洛東文化祭のステージでRUGが「もうとり戻せない」を演奏した際にクラリネットでソロを演奏したのが彼。この8月RUGのメンバーと再会を果たしたことからRUGの活動に復帰した。ただし今回は演奏ではなく本業のライターとしての復帰。彼のお陰で素晴らしい、文学的エッセンスがちりばめられた“ライナーノーツ”がCDに同梱された。
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■Singing Chickens |
「パーティの唄」で登場した二羽のニワトリ。30年前にも一度RUGのレコーディングに現れたとされるが同一人物(ニワトリ?)かどうかは定かではない...。
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About "Under The Influence" CD |
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今回の『30周年記念編集盤』のリリースと同時にRUG名義のCDがもう1枚リリースされた。その名も“Under The Influence”。だがここに収められているのはRUGの演奏ではない。RUGが影響を受けたアーチストや楽曲をコンピレーションしたものである。
ここにはRUGのメンバー達および彼らをサポートしてきた上南雅博(ベーシスト)、奥井弘(デザイナー)、後藤雄二(ライター)各氏が選出した合計20曲が収録されている。以下に収録曲と簡単なコメントを掲載する。
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1.ヘルプ! Help! ビートルズ Beatles (Words and Music By J.Lennon and P.McCartney) |
橋本の選出。橋本はイントロ無でいきなり始まるところや、画期的なコーラスワークなどにより一番心に残る曲なのだという。
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2.オーロラの救世主 Livin' Thing エレクトリック・ライト・オーケストラ Electric Light Orchestra (Words and Music By J.Lynne) |
森岡の選出。森岡が放送部でアナウンスを担当していた際、この曲をテーマソングにしてしゃべっていたらしい。
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3.ジェット Jet ポール・マッカートニー&ウイングス Paul McCartney and Wings (Words and Music By P.McCartney) |
山口の選出。山口はこの曲がきっかけでポップスの世界にはまりこんだと言っている。
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4.ウェルカム・バック Welcome Back ジョン・セバスチャン John Sebastian (Words and Music By J.Sebastian) |
森岡の選出。この曲は唯一親子で一緒に聴いたことがある曲だと森岡は回想している。
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5.イヤー・オブ・ザ・キャット Year Of The Cat アル・スチュアート Al Stewart (Words and Music By A.Stewart and P.Woods) |
橋本の選出。英国的で奥の深い味わいがいつまでも変わらない点に1票!とのこと。
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6.アイ・シンク・イッツ・ゴーイング・トゥ・レイン・トゥデイ I Think It's Going To Rain Today UB40 (Words and Music By R.Newman) |
山口の選出。フォークランド紛争終結後の失業者増加に病む英国の断面を切り取った白人によるホットではなくクールなレゲエに衝撃を受けたという。
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7.哀愁の花びらのテーマ (Theme From) The Valley Of The Dolls ディオンヌ・ワーウィック Dionne Warwick (Words and Music By A.Previn and D.Previn) |
森岡の選出。高校時代FMの映画音楽特集で初めて聴いて以来お気に入りになった曲らしい。ちなみに森岡が映画音楽にはまったきっかけは上南の影響だったということが最近明らかにされた。
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8.愛のゆくえ What's Going On マーヴィン・ゲイ Marvin Gaye (Words and Music By A.Cleveland, M.Gaye and R.Benson) |
山口の選出。70年代ソウルの中でも特にお気に入りで、NCC時代カバーにチャレンジしたことがある。ちなみに「長い髪の少女」の“ヤ、ヤ、ヤ”はこれが元ネタであろう。
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9.ロック・ボトム Rock Bottom UFO (Words and Music By M.Schenker and P.Mogg) |
橋本の選出。従来のロック・ギターの定石をうち砕いた一曲である、と橋本は確信している。RUGにおいては「ワーカーズ魂」などのダイナミックなギターソロにこの影響が色濃く表れている。
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10.ユー・ウォント・シー・ミー You Won't See Me ビートルズ (Words and Music By J.Lennon and P.McCartney) |
上南の選出。彼はねっからのベースマンであり英国のロックバンド、シン・リジィのベーシスト、フィル・リノットの影響を受けているが楽曲としてはこれに勝るものはないとのこと。
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11.シックス・オクロック Six O'Clock リンゴ・スター (Words and Music By P.McCartney) |
後藤の選出。素朴な歌声、カントリーな雰囲気などがリンゴ・スターを好きになった理由だという。温厚な彼らしい選曲である。
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12.アバヴ・ザ・クラウズ Above The Clouds エレクトリック・ライト・オーケストラ (Words and Music By J.Lynne) |
山口の選出。クラシカルな雰囲気から強引にビーチボーイズの流れに漕ぎ着けていくあたり、師ジェフ・リンらしさ満開の小曲とのこと。
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13.僕の歌は君の歌 Your Song エルトン・ジョン (Words By B.Taupin / Music By E.John) |
橋本の選出。意外な選曲に見えるが“聴いていると情景がふわーっと浮かんでくる”ところが選出理由とのこと。
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14.タクシードライバーのテーマ Theme From Taxi Driver オリジナル・サウンド・トラック (Music By B.Herrmann) |
森岡の選出。彼はベスト・ムーヴィーとしても選出しているほど「タクシードライバー」という映画の影響を受けているらしい。尚、ここでのサックスはトム・スコット。
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15.孤独のメッセージ Message In A Bottle ポリス (Words and Music By Sting) |
山口の選出。彼に言わせるとポリスはパンクのフリをして出現したが実体は高度な演奏能力を秘めたバンドだそうだ。
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16.ホワイトハウスへ爆撃 Dropping Bombs On White House スタイル・カウンシル (Music By M.Talbot and P.Weller) |
山口の選出。魅力的なタイトルに惹かれて聴いてみると見事に裏をかかれたので座布団3枚進呈、とのこと。
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17.スターティング・オーバー (Just Like) Starting Over ジョン・レノン (Words and Music By J.Lennon) |
森岡の選出。彼は911以前の重大事件として1980年のジョン・レノン射殺事件をあげる。ニュースを聴いた彼はすぐにレコード店に行きこの曲収録のアルバムを購入、擦り切れるぐらい聴いたという。
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18.ウーマン Woman ジョン・レノン (Words and Music By J.Lennon) |
橋本の選出。彼は“自分の尊敬出来るミュージシャンとして、総合的にはやっぱジョン・レノン(中略)有り余る才能がいろんな形となって表れるところなんかが彼の素晴らしい所”と述べている。
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19.ボヘミアン・ラプソディ Bohemian Rhapsody クイーン (Words and Music By Freddie Mercury) |
橋本と奥井の選出。二人ともこの曲を初めて聴いた時に大きな衝撃を受けている。橋本にいたっては“ロック界の革命のような曲”とまで言っている。
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20.驚くばかりの Amazing Grace レイ・チャールズ (Words By J.Newton / Music - Unknown) |
森岡の選出。幼い頃から教会に通っていた彼にとっては賛美歌の影響は大きいようだ。尚、この曲はいろいろな人が歌っているが今回はレイ・チャールズでお届けする、とのこと。
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ご拝読、ありがとう。では中身の方もお楽しみ下さい。 |